【2021夏以降の投資戦略】

ストラテジー

お久しぶりです、レモンです。

個別株投資、特に中期/短期の投資には多くの引き出しや根拠ある判断、その場の瞬発力が大切です。ただそれらを駆使するには間違いなく日々の基礎トレーニングが必要です。

大相場でひと稼ぎを終え、あの熱狂が去った今、私は筋力トレーニングを再開、4月からは病院が変わり手術室で活躍できる機会も増え、さらにプライベート充実を求め新たなパートナー探し、と。そうなれば当然、投資へのモチベーションは相対的に下がり、費やせる時間も減ってくるわけで…。ビッグニュースをなんとか追い、日々の値動きをチラチラと見るだけの受動的な投資家になりつつありました。

それ自分やん、そう思った方もいるのでは?

大丈夫、あなただけではありません。

今回はそんな自分を奮い立たせ、一度現状の把握、頭の整理も含めて今後の投資戦略を練っていきます。大相場を終えたこのタイミングも、最高の学び場です。変異株、中国、FRB、仮想通貨など複数の要素が絡むこの状況に、もう一度目を向けてみましょう。能動的な思考はワクワクしますし、自身の行動に理由・根拠がつくのはとても良いことです。なにより先手を打つことが可能になります。そして当たった、外れたを検証しフィードバックすることで投資力はまた格段に上がるはずです。

今回は最近モチベーションが落ちていた方は特に、私に自分を重ねて楽しく読んで頂ければ幸いです。モチベーションアップやPFの見直しに貢献できたらと思います。誤りやご意見等あれば遠慮無くお申し付けください!それでは始めていきます。

 

変異株とニューノーマル

現在、新型コロナウイルスのデルタ変異株が全世界に感染者急増をもたらしています。アメリカでは1日の感染者数が、1月ピーク時30万人/dayに対して現在約10万人/dayまで再増加中。さらに、水疱瘡並とも言われる非常に感染力の強いデルタ株は、ワクチン接種者にさえ感染するとの報道も。アメリカでは十分なワクチン量が確保されているにも関わらず、接種完了者が人口に占める割合は未だ約半分、州によっては約1/3にとどまる地域も存在し、これが感染再拡大に拍車をかけそうです。そして当たり前ですが、夏が終わればまた冬が来ます。さらなる感染爆発が起きなければ良いですが…。

さて、今後デルタ株以外にも変異株が現れる可能性はありますが、着目すべき項目は決まっています。死者数の推移・入院者数の推移と医療の逼迫程度です。極端に言えば、これらの項目に影響が無ければ(少なければ)、感染者数がいくら増えてもwith Coronaは継続可能で、外出外食や旅行は解禁のままでしょう。しかし、経済再開に関連する産業は変異株が猛威を振るう度にヒヤリとさせられますし、現にこのデルタ株によりReopening銘柄はもう一度打撃を受けると思います。エネルギー需要がやや停滞するのも想像できます。

一方、どんな変異株が出てこようとも、今後ある程度変わることの無い「NEW NORMAL」とはどのようなものでしょうか?ここから改めて投資のヒントを探ります。

まずひとつ目は、各国のbooster shot に関する議論に見られるように、ワクチンはいずれ毎年接種の方向となるかもしれないということ。感染力の強い変異株が現れるなら尚更です。ということは、自ずと発熱外来にきた患者にはコロナ検査をするわけで、ピークほどとはならないまでも検査需要は今後も持続しそうです。

最新の報道ではイスラエルは3回目の接種を既に開始、イギリスも9月開始を検討しています。

 

パンデミックによってアメリカ政府の債務が爆発的に増加したことで、新たな歳入源確保が必要となったのもNEW NORMALです。その解決策のひとつが、以前からお伝えしている大麻合法化とそれに伴う税収です。税収増に加えて、新たな雇用が得られるメリットもあります。

実際、2021年に入ってからもNY州、バージニア州、ニューメキシコ州などで合法化が行われ、これにより嗜好用大麻を入手できるアメリカ国民は1,800万人増加したようです。さらに別の5州で、2021年の立法議案に大麻合法化が追加され、これらの州で認められればアメリカ国民全体の50%以上に嗜好用大麻の使用が許されることになります。

 

NEW NORMALとして、挙げないわけにいかないのがFintech遠隔医療でしょう。パンデミックの深刻化で多くの事業者がオンラインストアの開設を行いデジタルペイメントを整備。また、病院へ足を運ぶリスクを回避するために遠隔医療・デジタルヘルスサービスを導入しました。

まず、アメリカ、オーストラリア、カナダ、イギリスではキャッシュレス事業者の割合がパンデミック前のほぼ2倍にまで上昇したようです。通常では数年単位で進行したであろうこのような転換ですが、決して一時的なものではなくコロナ禍が落ち着いた後も多くの人が利用し続けるでしょう。

コロナ禍における非接触決済として浸透したデジタル決済のひとつに、今話題のBNPL (Buy now pay later)があります。BNPLの魅力は分割払いと、クレジットカードと比較して貸出金利が0%である点です。このためクレジットスコア、いわゆる信用力の低い消費者にとって好まれるオプションとなっているようです。支払い期日に遅れた場合のみ手数料が発生するとのこと。

BNPLはドイツ、オーストラリア、スウェーデンなどでは浸透率が10%を超えていますが、アメリカではまだ1%に過ぎないため大きな伸び代が期待され、PYPLSHOPSQなど大手も続いてこの分野に参入しています。

 

遠隔医療についても2020年1月には0.24%であったアメリカでの遠隔医療関連医療費申請が、1年で7%にまで急進。これには面白い比較話がありまして、Eコマースの浸透率が1%未満から7%を超えるまでには15年かかったようですよ。それをわずか1年で達成したとはコロナ禍+DTx (Digital Therapeutics)恐るべし!ということです。LVGO(合併済み)やDRIOなどに代表される糖尿病の血糖管理や、TDOCも手がけるメンタルヘルスケアなど今後も動向に注目です。

 

最後に、これはNEW NORMALと言うにはやや大袈裟かもしれませんが、パンデミックの教訓からグローバル危機に対する国際対応の重要性が再認識された可能性があります。言い換えると、現在進行中および今後新たに現れる多くの課題は国境の内に留まらず、「国際的な協調が不可欠だ」という認識が強まったということです。その最たる例が気候変動に対する取り組みで、クリーンテックおよび再生可能エネルギーを導入していく流れはさらに加速していくでしょう。

例えば、株クラでも人気が高いEV関連投資ですが、EVの全世界販売台数は2020年にはコロナ禍の中でも前年から+45%の320万台に達し、四半期で見ても2021 Q1では前年同期比+125%の110万台となっています。大手自動車メーカーのほとんどが電動化に巨額の投資を行っていますし、各国政府がEV補助金等の普及支援策を敷いています。

TSLAにも比較的お値打ちな$25,000台のModelA リリースがそろそろ?と噂されています。

 

そんな急速なNEW NORMALでの課題が電池生産の問題で、リチウムの安定供給及び電池メーカーの生産能力増強が期待されます。2017年にピークをつけたリチウム価格は一時的な供給過剰を理由に下落。リチウム採掘企業にとっては旨みが無くなったため生産拡大の延期や中止が相次いでいましたが、今年に入ってから価格回復もありALBSQMなど大手の生産拡大計画が復活しているようです。

とはいえ、需要が需要だけにリチウム供給不足の懸念は拭えません。そうなるとさらに価格は…。

 

インフレとポートフォリオ

現在、最大雇用と2%インフレという目標に向けてFOMCは月額1,200億ドルペースで資産購入を続ける方針を維持していますが、それでも投資家はテーパリングおよび利上げに注意を払い続けなければなりません。アメリカのエコノミスト51名を対象とした調査でその3/4が、8/26-28のJackson Holeあるいは、9/21-22のFOMCで早期テーパリング開始の示唆があると予想しています。また、2023年末までに0.25ポイントの利上げが2回、2024年には3回の追加利上げがあると予想したようです。

米テーパリングは来年早期に開始へ、MBSに重点-エコノミスト調査
米金融当局は来年に資産購入の縮小を開始し、住宅ローン担保証券(MBS)に縮小の重点が置かれると、エコノミストらは予想。ブルームバーグの調査によれば、2024年を通じて従来の想定よりも速いペースで金利を引き上げるともみている。

 

ただし、この見立て通りに進むかはいくつもの要因が絡み合います。そもそも完全雇用の達成にはほど遠い状態にあることや、デルタ株の蔓延がFRBの金融引き締めを後ずれさせる可能性があることを認識しなければなりません。また、最近発表された高めのインフレデータは、一部のセクター(半導体や木材など)における需給ミスマッチによるものも含まれ、パウエル議長が言うとおり、一時的であった公算が大きいようです。

雇用に関しては、コロナ前に並ぶとすれば現時点であと400万人の復職を要しますが、それこそNEW NORMALで増えたAI・ロボティクスを背景に、パンデミックで削減された雇用は二度と戻らないという見方もあります。コロナ禍を通じて、雇用が大きく減っても生産がそれほど落ちないことが証明されてしまったとも言えます。

これらを総合すれば、8月のJackson Holeや9月のFOMCを警戒しつつも、おそらく金融引き締めはまだ先送り、(利上げも2024年にずれ込むのではないでしょうか?)金融相場は続き、株高は継続。夏枯れ後の10-12月相場に照準を合わせたいというのが私の考えです。(様々な意見があると思います!)

ただし条件付きです。デルタ株騒動が収まればまた必ず、インフレ→金融引き締め?の一連の流れが繰り返されますから、手放しに金融相場を楽しむのではなく、インフレにも強いセクターヘッジ系ETFの引き出しを用意しておきたいものです。おさらいですが、インフレに強いと言われているセクターは①エネルギー・コモディティ②不動産などで、反対に弱いと言われているのはご存知の通りグロース

インフレヘッジでエネルギー・コモディティ、不動産関連銘柄へ投資を検討されている方は、候補銘柄をピックアップし、デルタ株騒動で売られすぎる場合には2022年をターゲットに拾っていきましょう。またグロース株一辺倒の方はもう一度胸に手を当て、このままのPFでよいか自分自身に問いてみましょう。

ヘッジ系ETFとは、私が勝手にショート系や債権系を合わせて呼んでいるだけですが、いずれ金融引き締めが行われる際に利用できるカードとして使い勝手をチェックしておくのも良いでしょう。具体的にショート系としてはSQQQFNGDSPXSTZASOXSなど、株の逆相関として債権を使うならTLTやその3倍レバのTMFなどがあります。

現在の米金利水準についてコメントするならば、以下の両スタンスがあると思います。デルタ株蔓延等で早期利上げが叶わないと見込むなら、中期ゾーンの金利にはまだ低下の余地があり。反対に、デルタ株の感染拡大やトレーダーによるショートポジション解消などの要因でさすがに下げすぎ(10年債利回り90日MAからの乖離率はー20%以上)、とどちらの意見かは人それぞれですが、スタンスによっては少額からこれらのETFを触ってみるのも勉強になるかもです。

 

それでもワクワクしたいあなたに

インフレではグロースが弱い、そして金融引き締めが行われれば全面的な株安となり得る。そんな景気サイクルくらい頭に入っている。それでもワクワクしたい。というそんなあなたに。私も含めてPFから全グロース/小型を一掃するのは味気なく感じてしまう方もいるのでは?私は神々の企業分析・ファンダ情報をもとに、上にツラツラと書いてきたようなような大枠のストーリーから大きく外さないであろう銘柄に資金を投じることにしています。

例えば、歳入源として政府も後押しするような大麻合法化が広がるアメリカにおいて、大麻生産そのものではなく、そのつるはし銘柄としてのGRWG、EVが世界に普及していく中その上流に位置するリチウム採掘企業・アメリカ最大のリチウム採掘源タッカーパスプロジェクトを進めるLAC、変異株で検査需要持続はもちろんコロナ関連以外の事業も引き続き堅調な遺伝子検査企業のFLGT などなど。

最低限のファンダは勿論、可能な限り複数の要素がポジティブに絡み合い、なにかひとつの逆風のみに負けてしまうことの無いような足腰の強いストーリー(妄想)を大切にしています。TAMはどうか、ストックビジネスかどうかなど、Twitterでも多くの方々が個別株の選び方をわかりやすく解説して下さっていますね。

複数の視点から吟味してもこれなら景気サイクルを乗り越えることができそうだと感じれば長期保有銘柄に据えるのもありですし、どんなに魅力的なグロースでもインフレや金融引き締めには逆らえないと思うのならある程度のタイミングで一旦売却するのもありでしょう。

いずれにせよ、数年後の金融引き締め・株安を迎える前には今のギクシャク以上に、PFをギュッと締め直さなければなりません(場合によりノーポジも想定)。現在の相場観とは異なりますが、過去にリスクコントロールに関する記事を書いていますのでご参照ください。具体的には、個別株ーETF、銘柄数少ー多、セクター集中ー分散、小型株ー大型株 etc… これらの基本的な項目を軸にPFの改変が求められます。

【リスクコントロール講座】
複数のパラメーターでより繊細な管理を。

 

そんな硬いこと言わずにおれはもっと夢を買いたいんだ!」そういう方もいらっしゃると思います。夢枠で言えば、急速に進む宇宙ビジネスなんかは確かに夢があるんではないでしょうか。かつてインターネットが政府や研究者のものであった時代から、今はGAFA始め万人のものに。かつてはNASAのものであった宇宙が、今ではブルーオリジンやスペースXのものに…。

 

Take Home Message

さて、いかがでしたでしょうか。変異株の出現で変わること、変わらないことを確認。投資家としては目を離せないテーパリング・利上げについても整理しつつ。でもやっぱり自分でポートフォリオを組む楽しさも味わいながら…。

いつもTwitterで応援、そして楽しく絡んでくださる皆様には大変感謝しています。そんな方々にひとつでも新しい発見が生まれたなら、この記事を書いた意義があります。参考になりましたらいいね・RT頂けると幸いです。また皆でレベルアップしていきたいですね。最後までお付き合い頂きありがとうございました。ではまた!

タイトルとURLをコピーしました